
全国HAM患者会友の会「アトムの会」は、HTLV-1ウイルスの撲滅を目指す「NPO法人スマイルリボン」に所属しています。
アトムの会は2003年に医師の協力の元、鹿児島市で発足式を開催しました。初代会長に菅付加代子が就任し、同時に、患者自身が支部長になり全国に支部を発足させました。当初は北海道、岩手、関東、愛知、関西、福岡、大分、長崎、熊本、鹿児島、沖縄と11の支部を作り、患者360名でスタートしました。会長の所在地が本部となり一切の事務作業を受け、情報の共有をするため会報を作成し全国の会員に発送しました。また、HPを立ち上げ全国のHAM患者に会の存在を知らせる一方で、全国のHAM患者からの電話相談に応じました。
アトムの会発足の目的は患者同士の交流だけでなく、治療薬の無い現状を打破することとし、国の難病指定を目指すための活動を開始しました。発足後すぐに「HAMの難病指定」を求める署名活動を開始、各支部と連携しながら28万筆を集め国会(衆議院・参議院)へ提出、患者会として初めての国会請願を成し遂げました。その後も、難病指定を求めるために疾病対策課の会議に参加し、協力をお願いするために国会議員に面会しました。全国から何度となく、車椅子や杖を突く患者が、介助する家族と共に厚生労働省や国会議員会館に集合しました。
2005年、HAMの原因ウイルスHTLV-1から重篤な白血病ATLを引き起こすことを知った菅付はウイルスの総合対策が必要だと、各支部長に理解を求めNPO法人「日本からHTLVウイルスをなくす会」を設立しました。そして法人の中に患者会「アトムの会」を置き、ATL患者やキャリア、また支援者の会員を募りました。ATLの患者は急性になると治療に専念するため、実質、法人事業はHAMの患者が中心に活動しています。
2009年、HAMは難病指定(難治性疾患克服研究事業対象当時128枠)されました。私たちは治療薬開発への道筋だけでなく、「HAMは風土病ではない」ことを示すためにも指定難病認定を目指していました。その後は、難病対策の基本を見直して特定疾患(特定疾患治療研究事業対象45枠)の枠を広げ数が少なく治療薬の無いHAMを含め多くの稀少難病を国が救ってほしいと訴えました。この時、「日本からHTLVウイルスをなくす会」理事長と「アトムの会」会長を兼任していた菅付は稀少疾患の代弁者として国との会議で発表し、厚労省幹部の役人と意見交換も行いました。同時に「HTLV-1総合対策」を求めるために、疾病対策課だけではなく感染症対策課への要望を続けました。その結果、同じ年の2009年、国は、HTLV-1感染者全国疫学調査に着手しました。
アトムの会は利他の心を持った患者会です。「もしもHAMに治療薬ができたなら喜んで、まだ研究の対象にもならない難病の稀少疾患に譲ります。難病対策は国が救うための事業であって欲しい。」これは疾病対策課の官僚に訴えた言葉です。
「治療薬が自分たちには間に合わなくても後に続く若い人たちが苦しむことのない世の中にしたい」その精神からNPO法人「日本からHTLVウイルスをなくす会」を設立しました。
2010年 総理官邸にて総理大臣と面談し、「HTLV-1対策」政府特命チームが発令されました。2011年には国の総合対策が発令され、国の対策推進協議会が開催されています。
2012年4月 NPO法人の名称を「スマイルリボン」に変更し、HAM患者会の他に、ATL患者、キャリアの会を増やしました。アトムの会会長は石母田衆氏に交代し、ブラジルで開催されたHAMの世界大会に出席し患者代表でスピーチしました。また石母田氏と菅付は当初から国の対策推進協議会に委員として参加し患者の意見を発表しています。
アトムの会は、発足22年を経過し患者も高齢化、また病状の悪化などで共に活動してきた支部長が亡くなったために支部は縮小しました。現在は関東、関西(愛知)、福岡、鹿児島の4つの支部があり、それぞれの地域で交流会や講演会を実施しています。情報の共有のため、会報発行や相談などの実務はスマイルリボンという役割分担を行っています。
アトムの会は昭和のヒーロー鉄腕アトムにあやかって名づけられました。困難に向かっていくアトムのように前を向いて行こう!という意味です。困難を一つ一つ打破するように計画を立て、行動してきました。医師や研究者との協力、政治への関りの重要さなどを勉強しながら治療薬の開発をめざし、また、悩みを共有しながらも解決法を見出していくような・・・これからもそういう患者会でありたいと思っています。
NPO法人スマイルリボン 理事長 菅付加代子
アトムの会は「治療法の確立」という目標を達成するために、患者会としてどのように活動したらよいかを考えて計画を立て実行してきました。具体的には、厚労省、国会議員への陳情や話し合いを重ね、HAMという病気を知ってもらうことからはじめ、「難病指定」の国会請願のための署名活動を果たしました。HAMは風土病として捉えられていたので、それを払しょくするためにも国の指定する難病認定は必須条件だったのです。
| 平成16年4月 | ホームページにて署名を呼びかける 鹿児島市にて江田議員と対談をする |
|---|---|
| 5月23日 | 第2回全国大会で署名活動の開始説明をする |
| 10月3日 | 鹿児島市において江田、桝屋両議員に患者会、医師から要請をする |
| 10月19日 | 鹿児島県へ陳情する |
| 11月16日 | 鹿児島県庁保険予防課に大臣陳情決定の挨拶 |
| 11月18日 | 尾辻厚生労働大臣へ陳情 厚生労働省疾病対策課関係者と意見交換する |
| 平成17年1月26日 | 衆議院議員会館を回り国会請願をする |
| 1月27日 | 参議院議員会館を回り国会請願をする 厚生労働省疾病対策課と2回目の意見交換をする |
| 6月4日 | 長崎において第3回全国大会開催 |
| 9月4日 | 東京にて日本財団の助成事業第1回HAM医療福祉セミナーを開催 厚生労働省疾病対策課関係者と3回目の意見交換する |
| 10月16日 | 兵庫にて日本財団の助成事業第2回HAM医療福祉セミナーを開催 |
| 10月28日 | 厚生労働省疾病対策課関係者と4回目の意見交換する |
| 10月29日 | ファイザー製薬主催患者会ワークショップ参加 |
| 平成18年1月29日 | 福岡にて日本財団の助成事業第3回HAM医療福祉セミナーを開催 |
| 3月30日 | 助成金事業でHAM患者ハンドブックを作成、会員に配布する |
| 国会、ATL請願採択 全会一致 「総合対策推進を」 |
| 不安に寄り添う体制を 相談窓口などの充実必要 HTLV1感染者支援 |
| HTLV1 感染者支援 地域で差 九州7県2政令市 2県は啓発資料なし |
| 次代の感染拡大防止へ 妊婦の抗体検査 無料化前倒し 心のケアなど課題 |
| 全妊婦の公費抗体検査 全市町村で1月開始 福岡県 |
| 患者団体 「肝炎並みの対策を」 署名8万人 請願書 国会提出へ |
| HTLV1 妊婦以外も無料検査 厚労省方針 保健所で来年度から |
| ATL全妊婦公費検査 熊本県、「年度内」難航 15自治体「手続き煩雑」福岡は一部で1月から |
| HTLV1ウイルス 福大病院に「キャリア外来」 北部九州初 妊婦相談など対応 |
| ATL対策関連112億円 |
| 全都道府県に対策協 来年度設置へ 感染妊婦の支援拡充 官邸特命チーム |
| 全妊婦検査 佐賀全市町 公費で 国の通知受け決定 12月1日から |
| ATL啓発求め署名へ 解放同盟「差別や偏見なくす」 |
| 全妊婦抗体検査を通知 公費負担対象 厚労省全国に |
| 公費負担 年内にも 特命チーム会合 全妊婦に抗体検査 |
| ATL対策 菅首相が全妊婦検査を表明 患者団体シンポ 感染者支援の体制急げ |
| HTLV1母子感染予防へ 国が保健指導見直し 16年ぶり手引改訂 妊婦ケアも明記 |
| 医療者の責任を強調 ウイルスの母子感染 斎藤教授が講演 福岡市で研修会 |
| 公費妊婦検査 前倒し 首相指示、年度内に 特命チーム初会合 |
| 都内でATLシンポ 「相談体制の整備を」 |
| 公費で全妊婦検査 首相、ATL対策を表明 官邸に特命チーム 患者団体と面談「放置を反省」 |
| 命の叫び 国動かす ATL総合対策 首相表明 「私たちで最後に」 患者団体 執念の歩み |
| 首相、患者代表と面談へ 8日 30分超予定、異例の対応 具体的な施策言及か |
| HTLV1原因の神経難病 首都圏でHAM患者増 国に全国対策を提言 厚労省研究班調査 |
| 福岡県も公費で調整 妊婦健診時 抗体検査、全市町村賛同 |
| 7市町村9割が啓発冊子 全妊婦対象 2カ月で拡大 福岡県内 |
| 7月8日 熊本日日新聞 難治性疾患研究に7疾患追加「病態未確定のHAMも」 |
| 7月3日 熊本日日新聞 感染者とATL患者、全国調査に着手 厚労省 |
| 7月5日 南日本新聞 社説 患者会の情熱に応えよ |
| 6月26日 読売新聞 HAM難病認定へ「厚い壁崩れた」 |
| 6月25日 南日本新聞 南風録 (一面のコラム) |
| 6月24日 KTSニュース HAMを難病に指定 |
| 6月24日 南日本新聞朝刊 HAM難病指定 鹿県患者「はじめの一歩」 |
| 6月23日 毎日新聞「アトムの会」結成5年、活動実る 難病7疾患を追加指定 |
| 6月4日 南日本新聞 難病対策「HAMを特定疾患治療研究の対象の対象に」 |
| 5月29日 MBCテレビ南日本放送「希望の光をもとめて~HAM・ATLと闘う人々~」 |
| 5月18日 TV放送 毎日放送制作番組 映像08ウイルス性難病と闘う日々」 |
| 4月26日 毎日新聞 長崎 菅付さんがガイドブック出版 |
| 4月21日 毎日新聞 HTLVウイルス本を出版・患者と医師が執筆 |
| 4月20日 神奈川新聞 病気の理解求め治療探るHAM患者友の会全国大会 |
| 4月12日 毎日新聞 「HTLV-120年ぶり調査」国の対策進展を期待 |
| 3月22日、浜四津代表代行らが患者団体のメンバーとともに舛添厚労相に要望 |
| 3月16日~23日 TV放送 南日本放送制作番組 「生きる希望をください」が放送された RKB3月16日 MBC3月17日 RBC3月20日 RKK3月19日 NBC3月16日 OBS3月23日MRT 3月20日 |
| 3月5日 大分合同新聞 脊髄疾患HAM 患者の会県支部発足 |
| 2月29日 南日本新聞 鹿児島のNPOが冊子 ATLの治療の現状解説 |
| 2月24日 公明新聞 「HAM(せき髄疾患)の研究促進を」 |
| 2月29日 讀賣新聞(東京夕刊)成人T細胞白血病の冊子 |
~その後の活動はスマイルリボンのHPにて報告しています。~








2008年 結核感染症課にて
厚生労働大臣あてに「HTLV-1総合対策」の要望書を提出しました。
この後、「感染者の疫学調査」が実施されました。








HTLV-1世界会議での全国大会の様子

[05/27 16:43] MBCテレビニュースより
西日本地域、特に鹿児島で多くみられる難病「HAM」の患者らでつくる全国HAM患者友の会の全国大会が、きょう鹿児島市でありました。「HAM」は「HTLV-1」と呼ばれるウイルスが脊髄の神経を侵す病気です。歩けなくなったり排尿障害などが起き、まだ治療法が見つかっていない難病です。全国では、鹿児島に最も患者が多く、3年前に患者や家族らで作る「友の会」が発足し、きょう鹿児島市で全国の患者らが集っての大会が開かれました。この中で、患者の1人は自分の体験を涙ながらに語り、病気に対する国などの認識や理解の不足を指摘したほか、これ以上患者を増やさないためにも、正しい知識を広く知ってもらう必要があると訴えていました。